Seahorse XFシリーズ:アプリケーション資料

【Application Brief】CAR-NKの代謝フィットネス(適合性)の向上は、より持続的な殺傷につながり、優れた臨床転帰を予測する

細胞を介した免疫療法の開発は、患者の命を救い、がん研究と免疫系の研究の両⽅に⾰命をもたらしてきました。 最も有望な細胞療法のひとつは、新規のキメラ抗原
受容体(CAR)を発現するよう免疫細胞を遺伝⼦⼯学的に操作し、がん細胞を標的として破壊するものです。 T 細胞が⽤いられることが多いですが、最近の研究では、遺伝⼦操作されたナチュラルキラー(NK)細胞や他の細胞タイプをがん治療に⽤いることの潜在的な利点が強調されています。

代謝は、免疫細胞の運命と機能の重要なドライバーとして浮上してきました。 NK細胞の活性化、増殖、エフェクター機能には、解糖と酸化的リン酸化の両⽅が必要です。 したがって、代謝フィットネス(適合性)は、抗腫瘍NK 細胞の効果的な応答を決定する重要な要素です。それゆえ、免疫細胞の代謝を理解し、免疫代謝を調節する⽅法を理解することは、免疫細胞治療を最適化する上で極めて重要です。

ここでは、⽶国テキサス州ヒューストンにあるテキサス⼤学MD アンダーソンがんセンターのDavid Marin ⽒らによる、CAR19/IL-15 NK 細胞の臨床試験をハイライトした2024 年の発表についてレビューします。この試験中、彼らは臍帯⾎ユニット(Cord Blood Units : CBUs)から作製したCAR-NK 細胞の機能的代謝と連続殺傷能⼒を評価しました。この研究により、CBU の特徴を明らかにすることができ、この特徴を臨床応答を誘導する可能性が最も⾼いドナー臍帯⾎サンプルの選択に使⽤できるようになります。 この研究結果は、CAR-NK 細胞の新たな⽣物学的特徴を明らかにし、最適なCAR 免疫療法の開発における代謝と機能的表現型の重要性を強調しています。

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