α-キモトリプシンは、酵素的に不活性な245 残基の前駆体であるキモトリプシノーゲンの形で膵臓から分泌されますが、活性型である α- キモトリプシンとは4 つのアミノ酸しか違いません。しかし、この4 つの残基が切断されることで、⼩さいながらも重要な構造変化が起こり、酵素が活性化されることが知られています。この研究では、キモトリプシノーゲンおよび α- キモトリプシンの例を⽤いて、タンパク質の機能に⼤きな影響を与える可能性のある構造変化をMMS で観察できるかどうかを⽰しました。
その結果、キモトリプシノーゲンと α- キモトリプシンの構造解析から、活性化によってターン構造が約6%増加し、 βシート、unordered、 αヘリックス構造がそれぞれ約1%、2%、3% 減少していることが明らかになりました。活性化の際に構造の再構成が起こる酵素の活性化状態を評価するために、MMS が利⽤できることが⽰されました。
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