LGC Biosearch Technologies社 ブログ記事(-製品の最新技術や活用事例のご紹介-)

Stellaris® RNA FISHバッファー 4つの利点(4Cs)

バッファーの重要性は見過ごされがちで、通常とは異なる結果が観察されてからようやく、その根本的な原因がバッファーの不良によるものであることが明らかになることがあります。

非常に稀なケースで、バッファー組成の間違いがヒト染色体の正しい数などの発見に繋がったことがありますが1
Stellaris RNA FISHのような技術では、適切に調製されたバッファーを使用することが成功の鍵となります。

バッファーは、生物学的物質の構造および活性を維持する実験に使用されます。バッファーは水素イオン濃度の変化に対抗し、酵素反応が行われるために必要な塩濃度、栄養素(細胞培養の場合など)、補因子を提供するために機能します。新しいStellaris RNA FISHバッファーには4つの主な利点(4Cs)があります。


明瞭性(Clarity)バックグラウンドの蛍光を抑えることにより、単一のRNA分子をより明確に識別できます。バッファーには、より顕著なバックグラウンド蛍光を示すアッセイの検出を強化するための独自の添加剤が含まれています。 従来の RNA FISH バッファーと比較して、50% 以上のプローブセットで顕著なバックグラウンド低減効果が観察されました。

一貫性(Consistency)研究者は、バッファー組成が不十分なことによるばらつきに対処する必要がなくなります。 実験ごとに一貫した結果が得られます。

利便性(Convenience)このバッファーは、Stellarisアプリケーションに便利なワークフローソリューションを提供します。ラボ内でバッファーの材料がなくなることを心配したり、バッファの混合に貴重な時間を費やす必要もありません。

信頼性(Confidence) 明瞭性、一貫性、利便性が向上することで、結果に対する信頼が持てます。
Stellaris RNA FISH バッファーは、RNAの検出と解析のプロセスをより強固なものにします。直接比較実験については、下の図をご参照ください。


図 - Stellaris RNA FISH バッファー (型式: SMF-HB1-10、SMF-WA1-60、SMF-WB1-20) を使用することによるバックグラウンドの減少を示す直接比較。
接着細胞プロトコルに従って、ホルマリン固定したヒト細胞を Human KRAS、Human POLR2A(Cat#VSMF-2293-5)または Human TOP1(Cat#VSMF-2419-5)プローブを用いて検出した。
左パネル(A,B,C): Stellaris RNA FISH Buffers を用いて行った RNA FISH。
右パネル(D,E,F): 従来の RNA FISH バッファーを用いて行った RNA FISH。
注:結果はプローブセットの性能やサンプルの種類によって異なる場合があります。

 

参考文献
1.Mammalian Chromosomes In Vitro: I The Karyotype of Man J. Heredity. Hsu, T.C. 1952. 167-172


Originally published : 2015/11/16 ※最終更新日

 

ブログ記事トップページに戻る