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小動物研究におけるエラストグラフィ計測の最前線 ~組織の硬さを、音でみる~

超音波エラストグラフィは、組織の「硬さ」を可視化・定量化することで病態の進行を捉える革新的な手法として、近年注目を集めています。

臨床領域では2000年代から肝線維化のステージングに広く用いられてきましたが、前臨床研究用の超音波装置に同技術が搭載され始めたのは2010年代後半からであり、比較的新しい応用領域といえます。その対象は肝臓にとどまらず、腎臓、膵臓、骨格筋、腫瘍などへも広がりつつあります。

本セミナーでは、FUJIFILM VisualSonics社の実験動物用 超音波イメージングシステム Vevo F2 に搭載されたShear Wave Elastography (SWE)機能に焦点を当て、原理から計測パラメータ (ヤング率、剪断波速度、Quality Map)までを体系的に解説します。

さらに、肝線維化モデルや脂肪肝、腎、腫瘍評価などの具体的事例を取り上げ、どのように研究へ応用できるのかを実践的な視点でご紹介します。

Vevo F2は、1〜71 MHzの広帯域超音波トランスデューサと卓越した画像処理技術を組み合わせることで、小動物から大動物まで幅広いモデルに対して鮮明なイメージングを可能にします。さらに今回、新たにSWE機能が加わったことで、Vevo F2は解剖学的・機能的・分子的・力学的な観点から多面的に生命現象を評価できるシステムへと進化しました。これにより、従来は別々に行われがちであった「組織観察」と「硬さ評価」を、同一プラットフォーム上でワンストップに実現します。

本ウェビナーを通じて、参加者は「エラストグラフィの原理を理解し、Vevo F2から得られる定量データを正しく解釈し、自身の研究テーマに応用する際のポイント」を学ぶことができます。

肝疾患研究のみならず、幅広い疾患モデルに取り組む研究者にとって新たな研究展開のヒントとなる内容です。   



【演者】田邉 充樹 (プライムテック株式会社 ライフサイエンス事業部 研究支援部)

[ライブ実施:2025/9/17]

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