抗体薬物複合体(Antibody Drug Conjugates : ADC) は、モノクローナル抗体(mAb) の特異性と低分⼦治療薬の細胞毒性を組み合わせたものです。 薬物コンジュゲーション前後のmAb のコンフォメーションと⾼次構造(HOS) の解析を含む⽣物物理学的な特性解析は、ADC の安定性と最終的な有効性を理解する上で極めて重要です。
本研究では、トラスツズマブベースのADC を、新しい⾚外ベースの⽣物物理学的⼿法であるMMS を⽤いて調査しました。
その結果、システインベースのコンジュゲーションは、トラスツズマブの⼆次構造に影響を与えないことが明らかになりました。 ⼀⽅、リジンベースのコンジュゲーションでは、mAb の⼆次構造に有意な変化を与えました。また、⽰差⾛査熱量測定から、このような二次構造のわずかな変化によって、⾮コンジュゲートmAb に⽐べて熱安定性が低下したことも明らかになりました。 全体として、このアプリケーションノートは、MMS がペイロードのコンジュゲーション後のADC の構造と安定性を評価する理想的なツールであることを⽰しています。
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