LGC Biosearch Technologies社 ブログ記事
(-製品の最新技術や活用事例のご紹介-)

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プライムテック株式会社 バイオ試薬ソリューション部

治療用アプタマーはどこに?

2022年8月4日 掲載

アプタマーを標的薬剤として使用する新たなアプローチは、将来的により広範な臨床使用への扉を開くかもしれません。

アプタマーは高い熱安定性、事実上あらゆる標的としっかりと結合する能力、容易かつスケーラブルな生産、バッチ間の均一性など1治療薬として多くの潜在的な利点を有しているにもかかわらず、臨床ではほとんど成功をおさめていません。腎クリアランスが速く、またヌクレアーゼに対する感受性が高いことに加えて、in vitroの精製成分に対するアプタマーのパフォーマンスが、必ずしもin vivoでの同様のパフォーマンスに繋がるとは限りません2

しかし、アプタマーをより大規模な治療薬の標的成分として活用しようという最近の取り組みにより、これらの有望な分子が臨床でその潜在能力をフルに発揮する日がついに来るかもしれません。このブログ記事では治療法開発におけるアプタマーの最近の応用例をいくつか紹介します。近い将来、これらのイノベーションが市場に投入され、ヒトの健康が増進されることを期待しています。

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診断におけるアプタマーの次なる目標は?

1990年代はじめに開発されたアプタマーは、長い間、検出に用いる抗体の代替品として注目されてきました。そして2022年、アプタマーは治療薬としてだけでなく、診断薬として使われ始めています。LGC Biosearch Technologies社のチームが興奮し、診断におけるアプタマーの将来を牽引すると信じている最近のアプリケーションと技術的進歩をここでご紹介します。

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ASOやsiRNAの最新技術とは?

過去数十年の間に、研究者たちは、オリゴヌクレオチドのデリバリーや安定性、特異性の課題を克服する方法を開発し、目覚ましい進歩を遂げてきました。我々はその可能性をフルに活用するまでには至っていませんが、その現在のペースは爽快というほかにありません。

2023年現在、18の核酸治療薬が上市されており、さらに多くの治療薬が後期臨床開発段階にあります1。これらのうち、アンチセンスオリゴヌクレオチドと低分子干渉性RNA(small-interfering RNAs, siRNA)が主要なセグメントを占めており、miRNA, アプタマー、DNAzymesなど他のタイプも開発が続けられています2。本ブログでは、ASOとsiRNAの生物学的作用を増強するための最新の技術的進歩について概説します。

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予測モデル、マーカー選抜、ジェノタイピング自動化によるイチゴ育種の高度化

日本では、北は宮城県から南は長崎県まで、全国各地の5,020 haで年間約159,200tのイチゴが生産されています1。生産量が最も多いのは栃木県で、年間22,000t以上を生産しています。2006年以降、イチゴの栽培面積が減少したため、総生産量は16.5%減少しましたが、10エーカーあたりの総収量は12.8%増加しています。

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次世代の疾病管理を担う核酸治療薬

本ブログは、オリゴヌクレオチドの修飾が核酸治療薬の発展をどのようにサポートするかを探る記事です。2回目のブログでは、核酸を治療薬として使用するために利用できる技術や化学修飾について説明します。

研究者たちは20年以上にわたって核酸治療を研究してきましたが、COVID-19のmRNAワクチンが臨床デビューしたことで、近年より注目を集めるようになりました。核酸医薬の技術は、現在の薬物療法では対処できない病気の治療に有望ですが、より広い応用を目指すにはいくつかの課題が立ちはだかっています。  

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Know Your Oligo Mod:ホスホロチオエート結合

この投稿「Know your oligo mod」では、Biosearch Technologies社を通じてカスタムオリゴヌクレオチドに組み込むことができるホスホロチオエート結合について説明します。 この修飾は、非標準塩基やクエンチャーなどの化学部分構造の追加ではなく、塩基間の特別な結合であるため、興味深いものです。 自然界に見られる標準的なDNA骨格には、塩基間のホスホジエステル結合が含まれますが、この結合は、オリゴの骨格に沿ったホスホロチオエート結合に変更できます(図1)。

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核酸医薬品の製造に関する課題を克服する

本ブログは、オリゴヌクレオチドの修飾が核酸医薬の開発をどのようにサポートするかを探る2部構成のシリーズの第2回目です。

シリーズの最初の投稿では、核酸治療薬メーカーが直面する課題について紹介しました。今回は、核酸を治療薬として使用する際の課題を克服するために利用可能な技術や化学修飾について紹介します。

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オリゴヌクレオチド合成の基本 その1:ホスホロアミダイト化学の紹介

オリゴヌクレオチド合成は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、遺伝子編集、DNA シーケンシング、治療薬・薬剤送達など、多くの分子生物学的応用の基盤となっています。過去35年間の診断検査、バイオテクノロジー、薬学における科学的進歩は、オリゴヌクレオチド合成の進歩によって支えられてきた部分があります。ここでは、ホスホルアミダイト化学を利用したオリゴヌクレオチド合成について深く掘り下げ、自社生産(In-house production)と外注生産(Outsourced production)の利点と限界について考察してみます。

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オリゴヌクレオチド合成の基本 その2:オリゴの自社生産に必要な4つのポイント

本記事は、オリゴヌクレオチド合成のベストプラクティスに関する3部構成の教育シリーズの2つ目のブログ記事です。

オリゴヌクレオチド合成の基礎の最初のブログ記事では、ホスホロアミダイト化学について紹介し、自社および外注生産のオリゴ合成における考慮点について述べました。今回は、引き続きオリゴヌクレオチド合成を取り上げ、合成サイクルの各ステップにおける重要なポイントについて考察していきます。

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オリゴヌクレオチド合成の基本 その3:合成後処理の重要なポイント

今回は、オリゴヌクレオチド合成のベストプラクティスに関する3部構成の教育シリーズの最後のブログ記事です。

自動化されたホスホロアミダイト化学によってオリゴヌクレオチドを合成した後、最終用途の生物学的活性を得るために合成後の処理が必要です。固体担体からの切断、脱保護、精製という3つの主要なステップがあります。

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プライムテック株式会社

ライフサイエンス研究においては、分子生物学的なアプローチから実験動物学的なアプローチまで、 多角的な手法によって、統合的に実験結果を求められることが増えています。

この背景を踏まえ、統合的ソリューションとして、分子・細胞から個体レベルまで幅広く対応する各種研究機器の ラインナップと、それらを効果的かつ安定して運用して頂くための、各種サービス・サポートをご提供させて頂いております。

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